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採卵後のケアと、妻の痛みを知らないパートナーへの関わり方

今日は妊活中の40代女性の患者さんについて書きます。


この方と関わるようになって、すでに一定の期間が経ちます。当初は採卵を繰り返しても卵が取れない、あるいは取れても凍結まで至らないという状態が続いていました。それが最近ようやく、安定して凍結まで進めるようになってきました。体が変わってきているのを、私自身も施術を通じて実感しています。
今週、採卵がありました。


採卵後というのは、施術家として必ず意識しておきたいフェーズです。卵巣に針が入る処置である以上、術後に下腹部の強い張りや痛みが残ることは珍しくありません。この日はまず、その部分の緊張を丁寧に取ることから始めました。鍼灸で全身の気血の流れを整えながら、徒手療法で骨盤内の膜——ファシアのテンションを少しずつリリースしていきます。侵襲を受けた組織が静かに落ち着いていくのを、手を通じて感じながら施術を進めていきました。
施術の合間に、患者さんが少し話してくださいました。


採卵後、痛みで横になっていたところ、ご主人から「なんで横になっているんだ。朝の支度がまだできていないじゃないか」と言われ、口論になってしまったと。


この話を聞いて、私は胸が痛くなりました。


採卵がどれほど体に負担をかける処置なのか。ホルモン剤で卵巣を刺激し続け、採卵当日は麻酔をかけて針を刺す。それが終わった翌日も、体の中では強い炎症反応が続いています。「横になっている」のは怠けているのではなく、体が回復しようとしているサインです。


でもパートナーには、その感覚が見えない。


妊活において、施術家が体だけに向き合っていては不十分だと、私はずっと感じています。患者さんが家に帰ってからの環境——特にパートナーとの関係性——が、回復にも、次の採卵への心理的な準備にも、大きく影響します。


この日は、ご主人への説明の仕方を一緒に考えました。医療的な言葉を使わなくても伝わる言い方、相手が責められていると感じない伝え方。施術家として技術を提供するだけでなく、こうした場面でも役に立てることがあると思っています。


同業の方に問いかけたいのは、「患者さんの生活環境にどこまで関与するか」という問いです。


踏み込みすぎず、でも見て見ぬふりもしない。その塩梅は難しいですが、妊活に関わる施術家には特に必要な視点だと私は考えています。

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